黄色い布

銀色のボウルに卵をひとつ落として、牛乳の代わりに水をジャッと入れる。
そこへ塩コショウをぱっぱと振って、スプーン一杯ぶんのマヨネーズをにゅるりと絞ったら、ぐるぐるとよくかき混ぜる。
ひとり用のちいさいフライパンにサラダ油を垂らして、よくかき混ぜたそれを流し込み、じゅうじゅうと焼いていく。
牛乳ではなく水を混ぜたそれは、すこし貧相な表情をしながらふつふつと音を立ててかたまっていく。
いっぺんにかたまらないように、時折お箸でちゃっちゃとつついたりしていると、薄っぺらい黄色い布のようなものができた。
それをパタンと半分に折りたたむ。
フライパンの上をしゅるりと滑らせてお皿に乗せたら、仕上げにケチャップをドバドバとかける。
薄黄色の上で鮮やかな赤が広がっていく。
その様子をぼんやりながめていると、ケチャップのツンとした匂いでやっと目が覚めた。
土曜日の朝、まだ布団は生温い。

楕円

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